今日久しぶりに訪れた中華屋さん。
ごくごくその辺にある何の変哲も無い中華屋さん。
昼のお客さんは近所のサラリーマンが多い。お馴染みさんもたくさんいるようだ。味はまあまあ。値段は安め。これと言って秀でた特徴は無い。
あえて言えば、店先にメニュー看板が多いぐらいである。看板屋が思うのだから間違いない。
それが、2年ぐらい前に2階建ての立派な店舗に変わった。
ヒマそーにしている飲食店が多い中で、立派な店舗になった事は何か秘訣があるに違いない。
どこがヒマなお店と違うのか、今日初めてわかった。
昼飯を食べている時にしきりと聞こえるおばちゃんの接客の声。張りのある声でお馴染みさんと会話を交わしている。
レジ打ちの時、会話の最後に必ず付けるフレーズがやたらと気になった。
「明日も営業してマース。良かったら来てね!」
そう、明日12月23日は祭日。すばらしい営業トークだ。
お客さんであるサラリーマンは祭日がお休み...なんてことは気にしない。
とにかく、声をかけるのだ。お客さんが休みだと言う固定概念が無いのである。
ひとしきり食事を終えてレジに向かう。
ま、俺はお馴染みさんじゃないし、声はかけられないだろうと無防備だった。
おつりを渡しながら、おばちゃんの営業トークが炸裂した。
「ありがとうございます。こちら方面に来た時に、良かったらまた来て下さい。明日も営業してマース!」
んーすばらしい。完敗しました。
マーケティング的には...とか、
それは顧客戦略の...とか、
ぜ~んぜん及ばない次元なんです。
とにかく、声をかける。お客さんとのコミュニケーションなんて考えない。とにかく「明日営業している」って事を来たお客さん全員に伝えるだけ。
メッチャ的確な広告だな?って感心した。
っで、思い出した。
「社長サン、アナタマタ来ルヨ、来ナイト私寂シイネ」
っと同じじゃないだろうか?
メチャクチャ押しの一手である。だけど、いやらしくないのである。
これを見ているお店屋さんはこんな事やってる?
「ありがとうございましたー」っで終わってない?
祭日の前の日で無ければ出来ないだろうだって?
んなことはない。
これを事例にアレンジするなら、
お昼の定食を売りたいなら、毎日お昼に来られる方におつりを渡す時、「明日のランチは○○定食でーす」ってやればいいのでは?
効果測定もしやすいしね。
効果が悪いものは、メニューから外す事も出来るでしょ。
小さな積み重ねが大切だなーって思った一日でした。